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スタッフコラム

バイヤー日記 vol.15
2016.10.21

バイヤー日記 vol.15

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阿部浩(メンズバイヤー)

かねてより衣類や手仕事へ関心があり、1号店であるかぐれ表参道店の立ち上げから携わる。
現在は、メンズオリジナルの商品企画・メンズバイヤー・同店店長を兼務。

10月に入り、やっと秋らしく涼しい気候になってきましたね。コーディネートでも小物を使ったり、重ね着したりと楽しい時期です。
そこで、今回は少し先の販売になるのですが、あるストールを紹介させていただきます。

ストールにも様々な種類がありますが、皆さんはどんなストールが好みですか?
発色の良さ、生地の珍しさ、有名ブランド等、選ぶ条件は人それぞれ違うと思いますが、どんなものだとしても、肌に直接触れるものなので肌触りが重要な方も少なくないのではないでしょうか?

私がおすすめしたいブランドは、「Yukashina」です。

Yukashinaのストールは、無農薬、手紡ぎ、手織り。糸は、ご存知の方も多いかと思いますが、奈良の益久染織研究所の手紡ぎ糸を使用しています。
益久染織研究所のコットンは、中国山東省の農村にある広大な畑で100年以上も無農薬・無肥料で栽培しています。現在でも機械を使わず鋤や鍬で耕し、ニンニクの裏作で虫害を防ぐなどして、昔ながらの手作業と工夫で畑を守ってつくられています。糸の風合いや触り心地、どれをとっても最高です。オーガニックという言葉が日本に浸透する前から、ずっと同じ栽培方法を守ってきたことに感動を覚えます。

ストールを織っているのは名古屋の福祉施設に通っている、障がいのある方たちです。調子の良いときも悪いときもありますが、自分のペースで制作に取り組み、ゆっくり丁寧に時間をかけて制作されたストールは、一点一点異なる表情を持ち、何とも言えない味わいを醸し出しています。空気を含んだ手紡ぎの糸はふっくらとしていて、不揃いだけど美しく、とても温かみがあります。

  • Yukashina
  • Yukashina

これって凄いことだな……と感心していたのですが、改めて考えると最も自然なこと。何も特別ではなく、本来あるべき姿で魅力を最大限に活かせる方法なのだと思います。無駄なことは一切ない、でも、シンプルな中にも手間がかかっていて、簡単には作り出せない。これが一番の贅沢であり、素敵なものを作り出せる、本来の姿なのだと思います。
もっと増えていくべきことですね。

かぐれに入荷してくるのは2016年末くらいになると思いますが、ぜひ一度触れてみていただきたいです。コットンなので、季節を問わず使用していただけますよ!
いつか、工房の様子も紹介できればと思っています。入荷をお楽しみに。

Yukashina

Yukashina(ゆかしな)は、織物や編物、陶器、木工などの製品から、絵画やイラスト作品を応用したプリント製品まで、手仕事を中心にしたブランドです。
作り手は、主に福祉施設に通う障がいのある人たちです。彼らが作るものには、何とも言えない魅力があります。常識にとらわれた心に風穴を開けるような型破りなものもあれば、心の隙間を埋めてくれるような温もりを感じさせるものまで、理由はわからないけれど、なぜか心惹かれるもの。
古くは“ゆかしい”という言葉で言い表されていたその気持ち。それがYukashinaの原点です。


かぐれ