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特集

enrica × かぐれ × PINT かぐれのワードローブ
#02-1「初回ミーティング」
2017.08.15

enrica×かぐれ×PINT vol.2

島田 絢子(表参道店スタッフ)

島田 絢子(表参道店スタッフ)

愛媛県出身。大学では芸術学を専攻。
2015年よりかぐれ勤務。かぐれに出会い、手仕事と言葉を通じて日本の美しさを感じる毎日です。

みなさん、シャツはお好きですか?
お好きな方も、あまり着ないという方も、シャツについて少し一緒に考えてみませんか。これから月に1回、1枚のシャツが出来上がるまでのレポートをお届けします。ぜひ最後までお付き合いください。

先日行われた「かぐれのワードローブ#02」の初回ミーティングには8名が顔を合わせました。前回から継続のメンバーは、enricaの町田栄子さん、PINTの中地大介さん、かぐれのディレクターとレディースバイヤーの計4名。そして今回の新メンバーは、かぐれ歴7年目のベテランスタッフから、1ヵ月前に入社したばかりの新人スタッフまでの4名。年齢も経験も所属店舗もバラバラな、幅広い顔触れです。この日のテーマはずばり「何を作るか」。本当に0からのスタートです。

  • 初回ミーティング
  • 初回ミーティング

8名も集まると、出てくる意見も実にさまざま。それぞれが持つかぐれのイメージから共有を始め、何を作りたいか具体的なアイテム名を挙げていきました。次々と意見が飛び交うなか、何度も立ち返る共通の認識がありました。それは「今企画で作るワードローブをワンラックに並べていくとしたら」というイメージです。この後にも#03、#04とアイテムは増えていく予定です。では、ショップコート、ワンピースに続き、ワードローブに揃えたいものとして、今かぐれが提案したいアイテムは何か。それは、かぐれの魅力である着心地の良さや素材へのこだわりに加えて、ワードローブ=定番として日常使いができるもの。今回はその軸となるものとして、そうです、シャツに決定しました。

ところで皆さん、ここまで「シャツ」と聞いてどのようなものを思い浮かべていますか?
白いYシャツ? 襟の形や大きさは? 生地の素材は綿100%? 麻のシャリ感のあるもの? それとも落ち感のあるレーヨンやシルク? 生地の厚みでも違いが出ますね。ボタンの種類や大きさ、ボタンとボタンの間隔によっても印象が大きく変わります。胸ポケットは付いているでしょうか? 一口に「シャツ」と言っても幅広いですよね。シンプルでベーシックだからこそ、ディテールが際立つ難しいアイテムです。

このように決めるべき要素が多いシャツ。その一つひとつを決めていかなくてはいけません。しかし何から決定すれば良いのか迷ってしまいそうですね。そんなときこそ立ち返ります。

初回ミーティング

「今企画で作るワードローブをワンラックに並べていくとしたら」。そのイメージを大切にしたとき、今回重要だと判断されたのは生地でした。
「ワードローブの中の、どのアイテムに合わせても着られるものでなければ。たとえば、かぐれのシルクインナーを着て、その上に着て気持ちが良いもの。そして、ショップコートの下にも合わせやすいもの。それってどんな生地なんでしょうか」と町田さん。

ショップコートもワンピースもやや厚手のリネンです。コーディネートを考えたとき、その2アイテムよりも薄手のものが良いのではという方向でまとまりました。加えて、着心地の良さを考えて「軽さ」「柔らかさ」は外せないという点は全員一致。1年を通じて着られたらいいねという意見から、透け感は少なくマットな質感が良いのではというイメージも共有されました。次回のミーティングには、この話し合いを基に町田さんが生地の候補を選定してきてくださいます。どんな生地が集まるか楽しみですね。

最後に、冒頭の質問に戻りましょう。シャツはお好きですか? 今回集まったメンバー内でもびっくりするくらいハッキリと好き嫌いが分かれました。
シャツが苦手というスタッフからはこんな意見が出ました。

初回ミーティング

「シャツって堅いイメージがあります。自分のキャラクターと合わない気がしてあまり選びません」
「自分に似合う、心から欲しいと思えるシャツに出会ったことがないんです。お客さまも店頭に数ある中でもぴったりものが見つからずお帰りになることもあります。だから今回理想の形が出来上がったら、それは究極のシャツだと思う」
「動きづらいので苦手です。ボタンを一番上まで留めたときも窮屈に感じます。お客さまの声でも、あまり首もとが詰まっているのは苦手とよく耳にします」

確かに、シャツに限らず首もとの開き具合はお客さまともよく話題に出ます。自分に似合う、似合わないのこだわりが一番出やすいポイントかもしれません。

シャツ好きなスタッフからもこんな意見が。
「実はかぐれで扱っているシャツの多くは自分が好んで着る形とはちょっと違うんです。個人的にはもっとかっちりしたデザインが好きですね」
「気に入ったシャツはいろんな着方で楽しんでいます。ジーンズに合わせてカジュアルにも着られるし、きれいめなタイトスカートと合わせれば改まった席にも着ていけるので、シャツは外せないアイテムです」

初回ミーティング

町田さんからは「メンバー内でもあまりシャツを着ないという人もいることですから、シャツの着方も含めて考えていきましょう」というアドバイスが。
着る人に寄り添った着こなしを提案しながら製作に取り組めるのは、店頭スタッフの強みかもしれません。かぐれに行けばあのシャツがある。そんな安心感を持っていただけるようなものづくりの時間にしていきたいと思います。

次回は写真やデザイン、私物など、それぞれが資料を持ち寄って、より具体的にイメージを固めていきます。シャツとはどういうものなのか、みんなで勉強しましょう! 次回もどうぞお楽しみに。

PINTのページでも#00、#01に引き続き、進行役でもある中地さんが製作スケジュールに沿ってレポートしてくださっています。ものづくりの観点からミーティング風景を要約していただいています。ぜひ併せてご覧ください。


「みんなのどうぐ」開発ストーリー


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