9月4日(土)-9月12日(日)於)かぐれ表参道
「実は隠された301番があって」と、去年のかぐれでの会が終わって小高千繪さんからその301番が送られてきた。平たかった皿が上に登りはじめようとする器……単純にボウルといえばいいのだが、ややこしく説明するのは、そのときの展示が「plain plates」という大小の皿ばかり300枚をつくったものだったから。ロクロで水平に広がる平たい皿に、サインのかわりに番号がうたれた。 ともかく皿を極めたい、水平線の彼方に何かをみたい、と2009年の一夏が過ぎ、彼女は果たして彼方にとどいたのか。「まだまだ だよ」といいながら、おそらく何かをみつけたのだろう。きっとその手で触れたはずだ、だからもっと、もっとつかみたがっている。
限りなき水平線はひとまず。この夏は垂直に登る。 「竜巻き」は「plain plates」よりも、よりロクロの仕事らしいし、より立体で、だからわたしは否応なく、形の成り立ちについて思いを巡らすはめになった。どう巡らせたかはここには書ききれないが、おかげでようやく彼女の彼方此方に触れられそうだ。 人はなぜ彫刻みたいなものをつくるのか、絵画について棚上げしていた問題、実用とされる器や道具についてのことなど、いまだ 堂々回りではあるけれど、つむじ風がふきはじめた。
小高 千繪(こだか ちえ)
1968年長野県生まれ。
幼稚園生の時に何かを作ってゆこうと閃く。
父親の転勤で小学生時代の4年間をパリで過ごす。
使う物を作りたいと考える。
美大の彫刻科にすすむ。
1994年焼き物を始める。
石拾い
白磁でカタチのことばを拾っています。