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holistic beauty life 第11回 鈴木 智子(omoto)

第11回 鈴木 智子(omoto)2013.02.06

My Beauty Theme

バランス

第11回目は、omotoの鈴木智子さんの登場です。omotoは、鈴木康人さんと智子さんのご夫婦でつくるブランド。康人さんが鉄、智子さんが布で、日々の生活に向き合い、暮らしに根付いた丁寧な仕事を続けています。かぐれでは毎年展示を行っており、期間中は毎日店に立っているお二人。かぐれスタッフの良きお姉さんといった存在の智子さんに、今回お話を伺いました。これまでなかなか聞く機会がなかった、健康や美という視点での智子さん流ライフスタイル。智子さんのことばをそのままみなさんにお伝えしたかったので、今回は対談形式でご紹介します。 (聞き手:かぐれコスメティック部門担当・岩井)

鈴木 智子 プロフィール画像

プロフィール

鈴木 智子(omoto)

福島県いわき市生まれ。地元の専門学校を卒業後、縫製会社勤務を経て、2003年に上京。大手アパレルメーカーでパタンナーとして活動しながら服を中心としたオリジナルなものづくりを始める。その後独立し、2009年「omoto」を立ち上げる。現在は自宅兼工房のある世田谷といわきを行き来しながら制作活動を行っている。

website:http://www.nunototetsu.com/
blog:http://chisouan.exblog.jp/

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私のものづくりは、人とつながるための手段

岩井:智子さんは、日々の暮らしでどんなことを大切にしていますか?

智子:バランスをとることかな。何かを過剰に摂取したり、溜め込んだりしてしまうと不調になるので、日々自分のからだと向き合って、調整する積み重ねが大切だと思います。 朝起きた時や仕事中にちょっとからだを動かして、ここがつまってるな、とか感じる。そういうことって自分しか分からないでしょ? 食に関しても、今何が必要かというのは、自分のからだと向き合っていれば自然と分かるんですよね。

岩井:智子さんの食へのこだわりについてすごくお聞きしたかったんです。一人暮らしを始められてから、料理にインスタントは使わなくなったとおっしゃっていましたよね。

智子:うん、そうですね。たとえばもし、将来自分に子供ができた時に「麻婆豆腐の作り方教えて」と言われて、「スーパーで麻婆豆腐の素を買ってきて作ればいいんだよ」なんて答えるのはさびしいじゃないですか。私はそれがいやだったの。ということは、1から作るやり方を自分が覚えなくちゃいけなくて、それは日々の積み重ねなんですよね。毎日毎日自分のからだにしみこむくらいやって、ようやく自分のものになる。だから東京で一人暮らしを始めた時に、レトルトやコンビニ、スーパーのお惣菜といったものを一切絶ったんです。外食も3年くらいしなかった。でもそれは自分のからだをつくるためだから、苦でも何でもなかったし、どこに行く時もおにぎり握って公園で食べたりして。それが楽しかったんです。

岩井:からだに変化はありましたか?

智子:すごく変わったのは、ひどかった冷えがなくなったこと。慢性的な肩こりも良くなったし、自分の不調は自分で解決できるようになりました。

岩井:そういった食やからだへの意識は昔からあったんですか?

智子:昔は、自分のからだを痛めつけることが好きだったんです(笑)。というか、働くことが好きだったのかな。高校の夏休みには1日10時間働いたり、バイトを3つ掛け持ちしたりして。服飾の専門学校に通っていた時は、自分で学費を払っていたので、朝バイトしてから学校に行き、終わってからまたバイトして、家に帰って課題をやって……と、もう寝ないでやっていましたね。

岩井:そのモチベーションはどこから来ていたんでしょう?

智子:服を着ることが好きだったので、販売員になりたかったんです。そのためにとにかく知識が欲しくて。先生が言うことを一言も漏らさず誰よりも聞くぞ、という姿勢だったので、学校に行ってから帰るまで教室から出たくなくて、一度もトイレに行かなかったくらい。そうしたら膀胱炎になりました(笑)。

岩井:そりゃあなりますよ!「まねしないでください」って注意書きを入れておきます(笑)。

智子:病院にも行きたくなかったもん。笑えますよね。

岩井:今は笑えますけど、そのエネルギーすごいですね。

智子:若かったですからね。そういう食い下がっている感じはありましたね。 でも元々が販売員志望だから、今でも私は、自分がものをつくる側という意識はあまりなくて。それよりは、きっかけをつくる側だと思ってる。

岩井:そうなんですか。

智子:いいものをつくっている人のものを残したいというか。

岩井:かぐれの展示でも、omotoだけではなく、福島の職人さんたちのものも一緒に紹介していますものね。

智子:私のものづくりは、人とつながるための手段。もちろん真剣にものづくりしているけれど、目的はそっちなんだと思います。だから、毎日お店にも立つんです。だって、ここが一番楽しいから。

岩井:ものができた時点で完成ではなくて、その先にある人とのつながりというのが、むしろ目的なんですね。

智子:だから私、目的達成までの道のりが長いんです。つくりたいものを考えて、つくって、それでようやくステージ。それもステージが用意されていればいいけれど、されていなかったら、ムチばっかりでアメがない(笑)。でも私、昔から人に恵まれていて、これまでちゃんとアメが用意されていました。

岩井:それは、智子さんが真摯にものづくりに取り組んでいるからこそなんだと思います。